• 「卒業式」オフィシャルレポート

    2016年4月2日から上映開始した「たまゆら~卒業写真~ 第4部 朝-あした-」で、沢渡楓、塙かおる、岡崎のりえ、桜田麻音の4人がそれぞれの夢を抱いて、竹原南高校を卒業し、大団円を迎えた『たまゆら』。4月24日(日)には、2010年11月のOVA発売から続いてきた約6年の歴史を締めくくる最後のイベント、「卒業式~TAMAYURA Last Event~」が広島県立竹原高校の体育館で開催されました。

    卒業式の前には、竹原での「たまゆら」イベントの定番の会場である照蓮寺で「卒業トークイベント」が、第1部、第2部と2度開催。沢渡楓役の竹達彩奈さん、塙かおる役の阿澄佳奈さん、岡崎のりえ役の井口裕香さん、桜田麻音役の儀武ゆう子さん、佐藤順一監督が作品や竹原に関する思い出を振り返りました。さらに、イベント中盤からはサプライズゲストも登場。第1部では堂郷和太郎役の間島淳司さん、三谷かなえ役の茅野愛衣さん、第2部では三次ちひろ役の寿美菜子さん、ともちゃん役の東山奈央さんも加わり、どちらの回も大いに盛り上がりました。

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    照蓮寺を後にしたメインキャストの4人と茅野さんは、「卒業トークイベント」と「卒業式~TAMAYURA Last Event~」のライブビューイングが行なわれている竹原市民館ホールへ。竹原高校体育館からの映像が上映されるのを待っていたファンは、突然のキャスト登場に驚愕。大歓声を上げます。
    ここでは、竹原南高校OGのかなえ先輩役である茅野さんから、卒業式の主役であるメインキャストの4人に、卒業式には欠かせない胸の花飾り(コサージュ)が手渡されました。

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    ファンの拍手に見送られながらライブビューイング会場を後にした5人は、卒業式の会場である竹原高校の体育館に移動します。その頃すでに会場には、1000人以上のファンと竹原高校の在校生が着席し、卒業式の開会を待っていました。

    そして、ついに「たまゆら」シリーズ最後のイベント「卒業式」が開会。大きな拍手の中、卒業生である竹達さん、阿澄さん、井口さん、儀武さんが体育館後部の入口から入場し、中央のレッドカーペットを歩いて最前列の席に着きました。 その後も、司会の間島さんによる「開式の辞」、この日のために作られたオリジナルの校歌斉唱と実際の卒業式と同様に、式が進行していきます。

    この日、「たまゆら」を卒業することになる4人に卒業証書を手渡すのは、スーツ姿でまさに本物の校長先生といった装いの佐藤監督。「たまゆら~卒業写真~ 第4部 朝-あした-」の作中と同じく、岡崎のりえ役の井口さん、桜田麻音役の儀武さん、沢渡楓役の竹達さん、塙かおる役の阿澄さんの順番で壇上に立ち、佐藤監督から「『たまゆら』の全課程を修了したことを証します」という言葉とともに卒業証書を受け取ります。

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    ここまで粛々と進行していた卒業式でしたが、最後に卒業証書を受け取った阿澄さんが、うっかり証書を落としてしまうアクシデントが。すぐに拾った阿澄さんが席に戻ると、儀武さんと井口さんは、「一人だけ面白いことをしてずるい!」と言わんばかりの表情と仕草で阿澄さんにツッコミを入れていました。

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    続いては、4人の卒業を見守る10人の来賓を代表して、あいふる316竹原駅前商店街振興組合理事長の今市恵誉さんがユーモアあふれる祝辞で会場を沸かせた後は、特別来賓として共演者の4人を見守る茅野さん、東山さん、寿さんが感動的な祝辞を述べました。

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    ライブパートでは、「たまゆら」シリーズの音楽を担当した中島ノブユキさんがピアノで「OVAたまゆら」のメインテーマなどを演奏。「たまゆら」の世界観のままの温かくて優しい音色に誰もが聴き入り、時折、すすり泣くさまが見て取れました。

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    中島ノブユキさんの演奏終了後、「たまゆら」シリーズのエンディングを担当した中島愛さんがサプライズで登場。中島ノブユキさんのピアノ伴奏とともに、「たまゆら~hitotose~」のエンディング「神様のいたずら」など3曲を歌いました。

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    さらに、中島愛さんが降壇した後には、シリーズの主題歌を担当した坂本真綾さんが登場し、中島ノブユキさんの伴奏で、美しい歌声を披露。3曲目に「卒業写真 第4部 朝-あした-」のエンディング「卒業写真」を歌い、ライブパートを締めくくりました。

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    最後に、卒業式に参加していた竹原高校在校生の代表から、卒業生4人への花束贈呈が行なわれ、卒業証書授与式は終了しました。

    再び、司会の間島さんが登壇すると、卒業生4人によるフリートークコーナーに。来賓による挨拶やライブパートへの感想や感謝などを、いつもの「たまゆら」イベントのように笑いまじえつつ語り合いました。 そして、佐藤監督、特別来賓の3人、アーティストの3人も登壇。卒業生4人を含めた全員でのクロストークの後、「たまゆら」最後のイベントを締めくくるべく、順番にメッセージを語っていきました。そのすべてが温かい「たまゆら」愛に満ちた内容だったため、一部抜粋の形になりますが全員のメッセージを紹介します。


    ●中島ノブユキさん
    「この作品に携わらせて頂いたことへの感謝の気持ちは、先ほどの演奏に込めたつもりなので、ここで言葉として語ることは上手くできないんですけど……。個人的には『たまゆら』に携わることで初めての経験がありました。たしか、お寺(照蓮寺)でのイベントだったのですが、『ノブユキさ~ん』というコールをしてもらって感動したんです。今日もあるかなと思ったら無かったので、ちょっと残念だったのですが……。(会場から『ノブユキさーん』という声がかかり)これで、もう思い残すことはありません(笑)」


    ●中島愛さん
    「本日は本当におめでとうございます。そして、ありがとうございました。『たまゆら』に出会えたことで、私の世界が大きく広がって、大切なものがたくさんできました。竹原で、また皆さんとこうして会えると思っていて良いんですよね?(会場から大きな拍手)この竹原という場所で、また皆さんと笑顔で会えること、そして願わくば、大人になった楓ちゃんたちを見られると信じて。みなさんには『さよなら』ではなく、『またね』と伝えたいと思います。
    本当にありがとうございました。また、竹原で会いましょう!」


    ●坂本真綾さん
    「最終章の試写会の後、『たまゆら』という作品に参加させて頂けて本当によかったなとしみじみ思いました。アニメーションって、例えば、ずっと高校3年生で時を止めることも不可能ではないのに、彼女たちを卒業させて、きちんと物語を終わらせることができたのは、すごくハッピーなことだと思います。長年やってきた作品を終わらせるのは、始める事よりも何倍も難しいことなので、制作者の皆さんは本当に悩まれたと思うのですが、とっても素晴らしいラストでした。このラストを見届けさせてくれて、本当にありがとうという気持ちになりました。もちろん、いつかまた会えるように、そう願いたいと思っていますけれど、とりあえず今日は節目ということで。皆さんと一緒にこの瞬間を味わえたことを嬉しく思います。
    ありがとうございました」


    ●東山奈央さん
    「皆さん、今日はご卒業おめでとうございます。そして、ありがとうございました。普段は元気なともちゃんの虎の威を借りて楽しくお話させて頂いているのですが、今日のスピーチは……(笑)。すごく緊張して、どんどん声が小さくなってしまったのですが、お伝えしたいことは全部伝えられたかなと思います。今日の式では、メインキャストの皆さん、ここにいらっしゃるファンの方、そして、きっとライブビューイングの向こう側にいらっしゃる方も、みんな涙を流していたと思います。ずっと見ていて、なんて心が澄んでいて素敵な方ばかりなんだろうと思いました。そして、この素敵な作品でみんなの気持ちが繋がっていることがすごく伝わってきました。私自身もアニメファンなので、自分の大好きな作品の最終回は、楽しみだけど、観たら本当に終わってしまうし……と複雑な気持ちになります。でも、『たまゆら』の最終回は、アフレコのときから、これ以上に素敵なラストはあるだろうか? 早く皆さんに観て欲しいし、語り合いたい。そして、卒業式で皆さんと同じ時間を過ごしたいと思っていました。今日、その夢がかないました。これからみんなで新しいステージに向かっていきましょう!
     本当に今日はありがとうございました!」

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    ●寿美菜子さん
    「本当に卒業おめでとうございます。緊張した~(笑)。私自身、こうして竹原に来るのは今日が初めてで。ついに来ることができ、みんなの卒業を見守ることができて本当に良かったです。ここまで来る途中も『あ、ここアニメに描かれてた場所だ』と思うところがいっぱいあって。また、ぜひ来たいなって思いました。そのときには竹原の皆さんに、『おかえりなさい』って迎えてもらえたら嬉しいです。そのくらい、とても温かい町だなと思いました。『たまゆら』は一旦終わってしまうけれども、作品としてたくさんのものを残してきたので、またふうにょん(楓の愛称)たちに会いたいなと思ったときには、『ただいま』という思いで、ぜひまた作品をいっぱい観て、竹原にも遊びに来てもらえたら嬉しいなと思いました。
    今日は『たまゆら』の愛を竹原でいっぱい感じることができて本当に幸せです。ありがとうございました」

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    ●茅野愛衣さん
    「今日はご卒業おめでとうございます。皆さんも竹原まで足を運んで下さって、ありがとうございます。挨拶のときに足がガクガク震えて、3年前の進級イベントのことを思い出しました。あのときはサプライズで登場して、三谷かなえ役として、これからよろしくお願いしますという挨拶の場でもあったので、とても緊張していました。中島さんの演奏と、愛ちゃんと真綾さんの歌を聴きながら、私が参加した『もあぐれっしぶ』からの3年間を思い出していました。泣かないように頑張ろうと思ったんですけど、いろいろなことを思い出すと、どうしても涙が出てしまうんですよね。こうして皆さんと一緒に卒業をお祝いすることができて、本当に嬉しく思っています。
    皆さんも『たまゆら』から温かい心をいっぱいいっぱい受け取られたと思うので、その気持ちをずっと忘れずに、これからも『たまゆら』を大好きで居続けてもらえたら嬉しいなと思います。本日は本当にありがとうございました」

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    ●間島淳司さん
    「初めて堂郷先生という役に出会ったとき、体育の先生で、非常に空気が読めず、デューク更家みたいな歩き方をするキャラクターだったので、どんな人だろうと思ったんですけど。すぐに生徒のことをすごく思っていって、温かい心の持ち主なんだと分かり、すごく良いなと思いました。作品の中の卒業式で堂郷先生は、すごく泣きながら生徒の名前を呼んでいて、僕もそのようなお芝居をしたんですね。それで、堂郷先生とどれくらい気持ちを重ねられたのか確認したいと思って、頂いていた第4部のサンプルを改めて観てみたら、号泣しちゃったんです。「良かったねえ~」とか言いながら泣くくらいに(笑)。それだけ、堂郷先生と一つになっていけたのかなとすごく感じました。
    卒業式は誰もが経験する特別なもので、ずっと心に残り続けるものですが、学校を卒業したらなかなかやる機会はないものです。なにより先生という立場で経験する人は少ないと思います。たぶん声優業界で卒業式の司会をしたのは僕くらいでしょう(笑)。最後に勲章を頂いたような気持ちです。
    本当に『たまゆら』にはありがとうという気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」

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    ●佐藤順一監督
    「高校1年生から3年生までの6年間……(会場から笑い声)。僕くらいの年になると5、6年はあっと言う間の時間ですけど、今回の『朝-あした-』を作っていて、改めて6年というのは長い時間なんだなと分かりました。6年前には普通に当たり前だったものや、変わるはずないと思っていたものが、今はもう無くなって手に入らなくなったりもするんですよね。その間には新たな出会いとかもあって。それは僕だけじゃなくて、観ている人の1人1人にもあるんだなということを、実感しました。そしてもう一つ、今さらですけど、今日、気づいたことがあって。ノブユキさんのピアノのメインテーマを聴きながら、ふと、僕らは楓たちに幸せになってもらいたくて、この作品を作ってきたんだなって、改めて思ったんですよね。それは楓だけじゃなくて、『たまゆら』に出てくる人たち全員に幸せになってもらいたいという気持ちで作ったんだなと改めて思いました。ノブユキさんのメインテーマはそのことをすごく感じさせる、そういう空気の曲だったんです。
    『たまゆら』という作品はここで終わりで、僕らが作品を作るという形で『たまゆら』のキャラクターたちを幸せにすることはもうできません。きっと、『たまゆら』という作品は、僕たちのところから卒業したということなんですよね。もしこれから先、楓たちがさらに幸せになることがあるとしたら、それは皆さんに『たまゆら』を何度も観て頂くことや、作品を通して、皆さんに新しい出会いがあったりすることだと思います。それに、半年後、1年後、それこそ明日にも、今日当たり前だったものが違う形になっているかもしれない。そんな節目に直面したとき、『たまゆら』の登場人物の言葉や表情や音楽がよぎってくれたりしたら。そして、それが次の未来や出会いに繋がっていくことができたら、それは楓たちが幸せになるということだと思います。
    作ったのは我々ですが、『たまゆら』をそんな作品に育てて下さったのは応援してくださった皆さんです。『たまゆら』をすごく幸せな作品に育ててくださってありがとうございました」

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    ●儀武ゆう子さん
    「本日は私たちの卒業式に来てくださって本当にありがとうございます。皆さんのおかげで、本当に素敵な卒業式を迎えることができました。麻音として過ごした高校3年間、そして麻音役の声優・儀武ゆう子として皆さんと一緒に過ごした6年間。すべてをやり切ったという思いがあるので、今日はとても清々しい思いで卒業式を迎えることができました。皆さんと過ごした時間は本当にかけがえのないもので、作品を一緒に作って来たスタッフさんやキャストのみんなと過ごした時間も本当に宝物で。その1つ1つが私のこれから先の人生の財産となったと確信しています。
    真綾さんが作ってくれた『これから』という曲に、『どんなさよならにも意味があるって、誰かが歌ってた』という歌詞がありますけど。私も今日ここでみんなとさよならすることに絶対意味があると思っています。今日のこの「別れがたい別れ」は、私たちと皆さんが明日から前に進んで行く為の糧になるのだと思います。みんなと同じ気持ちを持って未来に向かえる事はとても嬉しい事です。だからたぶん、真綾さんに『どんなさよならにも意味がある』って歌ったのは私なんだと思います(笑)。というは冗談ですが、そのくらいこの歌詞に共感しています!
    私は本当にエンターテインメントが大好きで、いつも来てくれている皆さんをどうやって楽しませよう、どんな笑顔を見せてもらおうと考えるのがとても楽しかったです。やりたいことをやりたいだけ、全部やらせてもらえたこの『たまゆら』というステージに悔いはございません! だから本当に晴れやかで、今、一生で感じたことのないくらい幸せな気持ちでいっぱいです。私がこんなに清々しいのはみんなのおかげです、ありがとうございました」

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    ●井口裕香さん
    「今日この日を皆さんと迎えることができて、本当に本当に幸せです。ありがとうございます。こんなに作品が愛されているということは分かっているつもりだったのですが、全部『つもり』だったなと……。最後の最後に、来てくださっているすべての方から想像以上の愛を頂けて、本当に幸せな時間でした。ずっと、卒業や別れは悲しいものだと思っていたのですが、今日、それは決して悲しいものではなくて。一つ大きな宝物が増えたというか、成長するきっかけなのかなと改めて思いました。
    まず、OVAでは私たち4人がメインキャストで始まって。アフレコもそうなんですけど、イベントになったとき、儀武さんはみんなを楽しませるためにはどうしたら良いかって誰よりも考えていて。前に向かって走って行くそんな姿が私は本当に大好きだったし、6年前の私にとってはとても刺激的な出会いでした。儀武さんが先陣を切って走って行ってくれて。阿澄が「ちょっと待って」って言いながら、でもちゃんと仕切るところは突っ込んでくれて。ワタワタしながら、でもその場をすごく柔らかくしてくれるあやちがいて。でも、私は、ただその場を楽しんでケラケラ笑っていただけな気がしていて(笑)。私は自分のやるべきことをちゃんとできていたのかなって、今日の卒業式の中でもいろいろ振り返って……。もっともっとできることはあったかもしれないとか思うけど、この気持ちもすべて忘れないようにして、次の自分のステージに向かって行きたいなと思います。儀武さんや、あやちや、阿澄がいなくても率先して自分で何かを生み出せる人になりたいですし。
    この個性の強い4人が集まっているところに、後から加わったキャストの皆さんはきっと大変なこともあったと思うんです(笑)。全力でやっているところに、後から参加した人が追いつくには、より速く走らなくちゃいけないので。でも、みんなそんな大変さを感じさせず、すっと隣にきて一緒に走ってくれて。こうしてみんなで並んでゴールすることができるのは、本当に幸せです。
    長くなってしまったんですけど、とにかく私は今、この場にいることができて本当に幸せです。卒業しても、のりえに胸を張って「私も頑張ってるよ!」と言えるように頑張りたいと思います。今日は本当にありがとうございました」

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    ●阿澄佳奈さん
    「卒業式というものを、こうして大人になってもう1回体験させて頂き、ようやく卒業ってこういうことだったのかと分かったような気がして。とてもありがたい機会を頂いたような気がします。6年というのは振り返ってみると本当にあっと言う間だった気がしてしまうんですけど。絶対にそんなことはなくて。1日1日歩いてきたからこそ、今日こんな素敵な日を迎えられていて。それぞれが一生懸命生きてきた1日1日が繋がっての今日になっているというのを改めて感じました。
    『たまゆら』という作品を通じて繋がった皆さんと一緒に時を過ごしてきたんだということが、またここで強く感じられて、すごくすごく幸せだなと思いました。第4部のエンディングでたまゆら~の皆さんの名前と一緒に思い出深いシーンもたくさん流れていくのを観たとき、『あ、キャラクターが生きた』という感想を持ちました。ゼロから生まれたキャラクターがOVA、TVシリーズ、劇場版など、本当にいろんな場所で、みなさんの中でも生きていって。あのエンディングを観た瞬間に、かおるが「生きた」という、役者としてとてつもなくありがたい気持ちを持たせて頂きました。作品の中ではあるんですけど。ゼロから生まれたキャラクターが、たくさんのスタッフさんや私たちキャスト、それを受けとめてくださる皆さんの中で、3年間を生きたことがすごく本当に幸せで。役者人生としても、長い長い人生の中としてもすごい体験をさせて頂いた6年になったなと感謝の気持ちでいっぱいです。愛するキャラクターたちが、1日1日大切に生きてきた思いも繋いで、私たちも一緒に生きていきましょう。
    気がつけば当たり前のようになっていた『たまゆら』のイベントなどが終わってしまうのは寂しいんですけど、それも、この繋がりが大好きになっているからだと思います。ここに来て下さった皆さん、ライブビューイングに来て下さった皆さん、もっともっと多くの皆さんも含め、ずっとずっと『たまゆら』が大好きだという気持ちは、私も素直に信じて行こうと思いますので、末永く『たまゆら』を愛していってください。
    本当にありがとうございました。

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    ●竹達彩奈さん
    「改めまして、沢渡楓役、竹達彩奈です。こうして『沢渡楓役~』という言葉を言うのも今日で最後なのかと思うと、すごく寂しい気持ちでいっぱいです。たまにイベントで言うのを忘れてしまうこともあったんですけど(笑)。私はこの言葉がすごく好きで。沢渡楓役でいられる自分がすごい誇らしかったです。でも、オーディションで主人公に選んで頂けたプレッシャーとかもあったりして。始まって1、2年くらいは本当にがむしゃらに好きな作品に関わってきたなあなんて思い出します。でも、どんなときも私の隣には阿澄さんだったり、ゆかちだったり、儀武さんがいてくれて。本当にすごく支えてもらって。スタッフの皆さんもいつも本当に優しくて。至らないことばかりだった私をいつも支えてくださって。キャストの皆さんも、スタッフの皆さんも本当に『たまゆら』のことが大好きで。そんな風に本当に愛を持って作品に関わっている皆さんとご一緒するのだから、私も何か自分にできることを探さなきゃっていつも思っていました。いろんな人に感謝をして、ありがとうを伝えて、『たまゆら』を観てくださる方がもっと『たまゆら』を好きになってくだされば良いなとか……。『たまゆら』のことをたくさんたくさん考えさせて頂く機会がすごく多くて、6年間本当にすごく濃かったです。
    よく儀武さんが『わしが竹達を育てた』って言って下さるんですけど(笑)。それは嘘では無くて。儀武さんとか、キャストの皆さんやスタッフの皆さんだったりとか、本当にいろんな方に支えて頂きました。本当にすごくいろんな体験をさせて頂いて、勉強になったこともいっぱいあります。6年間、『たまゆら』を通して経験したこと感じたことは全部宝物になっていて。楓ちゃんたちの3年間と一緒に私も成長できてきたと思っています。まだまだ未熟なところもいっぱいあるんですけど。今日、卒業という節目を迎えるので、今度は私もみんなを支えられるような人になりたいなと思っています。本当にいつも支えて頂いてばかりだったので、しっかりした人間になって、何年か経ったときに、またみんなで集まったり、また別の作品でも、一緒に作品を作らせて頂けるような人間になりたいなと思っています。
    大好きな作品にこんなに深く長く関わることができて、本当に幸せでした。またいつかどこかでお会いしましょう。そのときは『ただいま』『おかえり』を合図に。本当に今日はありがとうございました」

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    全員がメッセージを語り終えると、間島さんから閉式の挨拶がありました。
    最後は登壇者全員が手を繋ぎ、竹達さんがマイクを通さず、「本当にありがとうございました!」と6年間の感謝の気持ちを伝えると、会場からは大きな拍手と「ありがとう」「おめでとう」の声が次々とかけられました。

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    壇上で来賓を見送った卒業生4人は、ファンの大歓声に見守られながら体育館中央のレッドカーペットを歩き、笑顔で退場。
    こうして、『たまゆら』の約6年間を締めくくる最後のイベントが終了しました。 長らくの応援、ありがとうございました。